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埼玉少女誘拐事件の謎 [事件]

 2年前、埼玉県朝霞市立朝霞台第三中学校1年生の少女が誘拐された事件は、丸二年を過ぎて無事保護された。
 誘拐犯が外出した隙に逃げ出し、中野駅から自宅に電話をかけた。電話に出た母親は、警察に電話するように言った。

 誘拐犯は寺内樺楓(かぶ)という千葉大生。卒業したばかりだった。工学部で飛行機免許まで持っていた。

 少女が無事見つかって一安心だが、一連の報道を聞いていていくつか疑問に思うことがある。

Ⅰ 「両親が離婚するからこれから弁護士に会いに行く。」という誘拐犯の言葉をなぜ信じたのか?
Ⅱ 2年間逃げ出すチャンスは本当になかったのか?

 そして最大の疑問。

Ⅲ 犯人はなんの目的で誘拐したのか?

  Ⅰについては、当時の両親の状況によるだろう。本当に離婚話があったなら、信じるかも知れない。しかし、中1という年齢であれば、もうすこし疑ってみていい。あまりにもすんなりと誘拐されすぎという印象は否めない。
 Ⅱについては、脅迫であったり洗脳であったり、逃げる気をなくす手段はあったにせよ、誘拐されたての初期の段階では逃げたい気持ちは強かったはずだ。鍵がかけられたても「助けて!」と声にするぐらいはできたはずだが、音が筒抜けのアパートにもかかわらず、隣人は「物音がしなかった。」と証言している。

 この「物音がしなかった。」はとても重要な要素だと思う。つまり、Ⅲの「犯人はなんの目的で誘拐したのか?」につながる。

 これまでの誘拐犯は、「自分好みの女に育てたかった。」など、性的欲望を達成するためというのが概ねの犯行理由だった。「物音がしなかった。」というのであれば、性的欲望のためということではなさそうだ。もしそれが目的ならば、音が筒抜けのアパートになど監禁しないし、なんらかの防音対策を施すだろう。女子中学生を2年間も監禁となれば、アダルトな妄想をしてしまいがちだが、その心配はなさそうだ。ただ、アニメオタクだということから、これから実行しようという矢先だったのかもしれない。
今後の取り調べでこの辺りの事実ははっきりすると思う。

 結論として、寺内の目的は「友達ほしさ、恋人ほしさ」ではなかったか。親しい友人ができなかった寺内は、誘拐という手段でそれを達しようとした。カッターナイフで自殺しようとして死にきれなかった寺内に、これまでの誘拐事件ほどの凶暴性、凶悪姓は感じない。少女がいとも簡単に寺内の嘘を信じたのも、寺内にこの凶悪姓を感じなかったからではないだろうか。

 少女が逃げ出せなかった理由、あるいは、「逃げ出さなかった理由」については、もしかすると誘拐犯の自宅の方が「快適だった」ということも考えられる。もし寺内の家でテレビやゲームをし放題という状況が許されていたら、逃げる気もなくなるだろう。そして寺内が「無害」であれば、尚更逃げる必要は感じなくなる。

 話は変わるが、少女の母親が「すぐに110番しなさい。」と指示したのは賢明だった。逃げた少女を追って犯人が傍にいるかもしれないからだ。その危険を察知したのだろう、母親は「迎えに行く。」とは言わず警察に連絡させた。当たり前かもしれないが、この対応には感心させられる。
 父親は、「犯人どうのこうのより、1日でも早くいつもの日常に戻してあげたい。」と言っていた。この言葉には、マスコミ報道へのメッセージも込められている。少女の名前も報道されているが、僕はここに書く気はない。
 1日でも早く世間がこの事件を忘れ、平穏な日常が少女と家族に訪れることを祈っている。
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